高森隧道 たかもり 旧国道325号
熊本県阿蘇郡小国町
延長 130.0m  
幅員 4.50m  
竣工  1890年 1948年改修 
五ヶ瀬町側の現道と旧道との分岐点は国道325号へ分かれて1.5キロほど走った先にある。

さらにそこから2キロほど緩やかな谷を戻る形で遡る。
さすがに国道であっただけのことはあり、幅員も2車線が確保できているところもある。

しかし、狭いところでは両側から植生が侵食してきている。
そんな立派な廃道を走っていくとまもなく、隧道の目の前に到着する。

バリケードも何もなく普通に口をあけている。
コンクリート製のピラスターと輪石風の装飾を施された隧道である。戦後竣工のトンネルとしては珍しいものだ。
狭いことや一部壁がはがれていることなどを除けば現役でも通用するような状態で残っている。

しかし、高森側の道路はトンネル内の漏水や雨水が流れたり、土砂が溜まったりしていて完全に廃道である。車で突入すればバックで出てくるよりほかないであろう。
台帳の記述を信じるなら明治23(1890)年竣工ということなのだが、昭和23年の誤植かも知れず、「明治隧道!」と言い切るだけの自信はない。

しかし、緑の濃いこの時期は廃隧道の中から見る外の世界はとてもきれいである。たどり着くのに藪さえなければ。ね。
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位置  
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