大石峠隧道 2 おしがとう 日田市道
大分県日田市−中津市(山国町)
延長 72.0m  
幅員 4.00m  
竣工  1889年  
建設当初あるいは現役時代の様子は,もうすでに遠い過去の話で想像すらつかないが,その大きな口は,伊弉諾尊が命からがら逃げ帰ったという黄泉比良坂を思い出させるような,すべてを飲み込みどこへ通じるのだろうかという趣のある隧道である。
通行止め看板もあり,現役の市道としてトンネル台帳にも掲載されている物件なのだが,今後補修ないし,改修されることはないであろうと思われることから,実質的には廃隧道であるといっても異論は出ないだろうと思う。
崩落がはげしく,坑口付近に露出している石もいつ落ちてくるかわからない状態であるため,侵入についてはそれなりの覚悟と責任が必要だ。
しかし,一度中に入ってしまえば,内部は,内壁から剥離して積もった小石や土がかなり厚く堆積していて,そのやわらかい路面(というか堆積物)とその大きさや半円形の形などから決して恐怖感を感じるようなことはなかった。
非常に有名で衝撃的な物件だけあって,訪れる人もそれなりに多いのだろう,バイクまたは自転車で通過した轍も残っており,また,中津市側は途中まで四輪で侵入した形跡も見られた。
←大石峠隧道 大石峠隧道3→
位置  
高速自動車国道 一般国道 都道府県道 市町村道その他 廃隧道等