大倉隧道 おおくら 町道
鳥取県西伯郡南部町
延長 130.0m  
幅員 3.00m  
竣工 1893年(1968年改修)  

大山裾野の山間にある大倉地区と日野川沿いの集落とを結ぶ妻峠(さいのたわ)にひっそりと残る古い隧道。

現在では,農道か林道事業で整備されたと思われる道路が別ルートでこの峠を越えており,旧道のような存在となっている。現存する隧道は昭和43年に改修されたもので狭く隧道内の路面は荒れているが,ごく当たり前のコンクリート隧道である。

しかし,その前身は明治23年に大倉地区の篠田清蔵という人物が発起人となり,村民の手によって建設されたものであるという。

L=174.5m W=1.8m H=2.2m というスペックだったというから,現在より延長が長く(おそらく大倉側の切通部分が隧道跡だろう)荷車がぎりぎりの隧道であったようだ。

谷川地区がわの出口には,明治44年に立てられた記念碑と昭和43年の改修時に建てられた記念碑が並んでいる。また,谷川地区へ下っていく坂の途中には道路改修の記念碑もある。

この道路も急勾配でつづら折れの厳しい道であり,人々は隧道完成後も相当難儀してこの道を通っていったのだろう。
なお,この隧道で驚いたのは,照明がしっかりとついていること。また,分岐する林道等も見られないのに落ち葉についた轍などからそれなりに通行がある様子なことだ。

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