美甘トンネル みかも 一般国道181号
岡山県真庭市
延長 100.0  
幅員 8.80  
竣工 1972年  
峠の名前は首切峠という。首切トンネルではあまりに名前がきついと思われたものか。

享保年間に岡山県北部で起こった山中一揆の際に処刑された農民の首をさらしたところだという。旧道はがけ崩れにより通行止めとなっているが,見事な切通が残っている。

美甘トンネルの手前,峠に向けて急な坂道が分かれている。
よくあるパターンとして旧道かもしれない。ただ,ちょっと坂がきつすぎる気がする。しかし,坂が現国道へ取り付く反対側には,国道から下っていく旧道らしき道もある。  ということで,乗り込んでみた。


峠へまっすぐ登っていく道は,両側からかなり草が生い茂っているが,まあ,通れないほどではない。高さも低く距離も短そうな峠なので,すぐ抜けられるだろう。

と,思ったとたん「通行止」である。

かなり深い切通の手前で止められてしまった。幸い山へ向かう林道が分岐しており,引き返すのに苦労するようなことはなかった。
立派な切通の向こうは,岩石が崩れ落ちてきていて完全に通行止め。

歴史のある道のようだし,いつかは復旧してほしいと思うが,財政厳しい現状ではこのまま廃道となっていくのだろう。
岩石のうえを乗り越えて先へ進んでみるが,その先も藪に帰りつつある。こちらは入り口あたりからすでに通行止めなのだろう。
峠から200mほどで現国道へ戻れそうだ。
峠には「出雲街道」という柱が立っているが,「首切峠」の名も由来も書かれていない。

農民一揆の話であるのだからとくに気を使うような相手もいないと思うのだが。

まあ,生々しい地名なので,夜中に変なのに大挙して来られて記念写真とか撮られても地元の人たちは迷惑だろうけど。
位置

 
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