絵ノ島探索記(小那沙美島)  その4 その1  その2  その3  その4
  その5  その6  その7  企画TOPへ

幸いなことに岩が滑りにくいので,桟道が崩壊している区間でも何とか歩くことができる。干潮時や波の低いときにはもう少し楽に辿れるだろう。

また,釣り人?が使うのであろう椅子が桟道の橋脚跡にぽつんとおいてあったりした。

50mほど海岸をたどっていくと,2号隧道の入り口にたどり着く。おそらくは,天然の海食洞を拡張して隧道にしたものであろうと思われる巨大な岩穴だ。

ちょうど満潮時であり,埋め立てられていた入り口付近の土砂が流出して海水が溜まっていたため進入はせず,反対側(南側)へ廻ってみることとする。

2号隧道の入り口から先も1号隧道へ向けて周遊道路は続いているが,完全に桟道がなくなってしまっており,岩を大きく上り下りして先へ進まなければならない。1号隧道はその先にある。一度,引き返して反対側からのアプローチを試みることにする。


▲桟道は橋脚を残して消滅している。

▲床板が残っている部分もある。
▼ぽつんと置かれた椅子。
▼左のくぼみに2号隧道
▼2号隧道北西入口
▼手前に海水が溜まっている

3号隧道を戻り2号隧道南口へと向かう。3号隧道のすぐ傍に入り口は開いている。また,南側坑口は二股になっていてやはり,海食洞を拡張して隧道としたものだろう。

入り口には落書きが多い。2号隧道は満潮時にはほぼ完全に水没しているようだ。

さらに1号隧道へむかう桟道があったようだが,完全に崩落しているうえ,切り立った崖となっているので通行は不可能である。


▲2号隧道南口

▲2号隧道
▼2号隧道内部
▼2号隧道入口は二股
▼真っ黒に焼かれた天井
▼煉瓦の瓦礫が転がっている。

2号隧道内部は厚く砂が積もり,煉瓦の破片などが投棄されている。また,前述のように二股に分かれかつ大きく湾曲している。洞内に何か施設があった形跡はなかったので,持ち込まれて捨てられたものだろう。

また,洞内の壁や天井はまっくろに煤けている。マフラー巻き氏によると進駐軍が火炎放射器で焼いた跡だろうということだ。広島にはイギリスやオーストラリア軍が進駐していたのでそのどちらかの仕業だろう。やはり,旧軍施設だったのだろうか。


▲2号隧道から6号隧道

▲中には横穴もある。
▼2号隧道北西出口
▼やはり壁は黒い。砂の白さと対照的
その1  その2  その3  その4  その5  その6  その7  企画TOPへ