絵ノ島探索記(小那沙美島)  その5 その1  その2  その3  その4
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ふたたび上陸地点へ戻り,一息入れる。

「名も知らぬ遠き島より
         流れ寄る
           ブラウン管テレビひとつ」

▲廃屋と安芸絵ノ島灯台

▲灯台方面への階段
▼北側海岸
▼海上桟敷の残骸

桟橋は完全に機能を失っているが,その付け根であった海岸には,大きな扉つきの穴が開いている。しかし,桟橋との間の床板は一部が崩れ落ちて鉄筋がむき出しとなった枠が残るのみだ。

まずは,マフラー巻き氏がその鉄筋コンクリートへ飛び移りするすると穴の中へ消えていった。
暫くは岸へ戻るのに補助が必要な可能性を考えて待機していたが,特に問題なさそうだったので続いて穴の中へ入ってみる。

内部は,意外なほどに広く倉庫代わりに使われていたりしたようで資材などが散乱している。壕内には,入り口のほかに一段高いところにも明り取りの窓があけられていて,登っていく階段も刻まれている。

奥へ続く穴の入り口にはブロック塀が建てられていて入ることはできない。覗いてみると,10mほど先で曲がっているようだ。


▲洞窟の内部

▲ブロック塀で仕切られた奥
▼十五少年漂流記を思い出す
▼倉庫目的だけではない感じもする

続いて,桟橋となりの建物の中を少し失礼してのぞいて見る。海水浴場時代は休憩所として使われていたようだ。

建物の裏に抜ける入り口から出てみると,なんと煉瓦造りの建物のようである。となると場合によっては明治まで遡る施設の可能性も出てきた。遅くとも昭和の建設ではないだろう。やはり,軍関係の施設なのだろうか。


▲更衣室(旧浴場)は煉瓦造だ

▲更衣室〜ようこそ絵の島へ
▼ペンキがはがれてひどい有様


続いて,小さいほうの島の方へ行って見る。ふたつの島の間にできた砂州はコンクリート壁で補強されているため,消滅を免れているようだ。プールらしき設備の跡があったりして,海水浴場として利用されていた状態が明らかである。

小さいほうの島の付け根には大きな通洞が空けられているほかにも,小さな人工的な穴があけられていたりする。
「特殊潜航艇などが通ったりしそうだ」などと話をしたり,「軍施設ならば境界の石柱があるはずだが」といった情報をもらったりしながら,しかし決定的な遺構は発見できず。

たしかに要塞施設や軍施設であればもっと頑丈なコンクリート製のものが残っていてもいいのだが。

▼岩に絡みつく見事な松
▼6号隧道
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